シンザン、戦後初の３冠馬 伝説の軌跡 [競馬]
スポンサーリンク
本日、京都競馬場にて第４７回「シンザン記念」が行われます。
このレースの冠名になっている「シンザン」という馬が３冠馬になるまでの、
伝説の軌跡を簡単ですが書いてみようと思います。
シンザンは鹿毛の牡のサラブレッドで、父ヒンドスタン・母ハヤノボリの間に
１９６１年４月２日、松橋牧場で生まれました。
調教師であった武田文吾氏が松橋牧場を訪れた際、その資質を見抜き
武田氏の紹介により牧場を訪れた馬主の橋元幸吉氏によって購入されました。
当時としては高額の３２０万円だっだそうです。
同年秋には萩伏牧場で育成され、翌１９６２年１２月、武田文吾厩舎に入厩しました。
ちなみに牧場時代のシンザンは、集団での運動時にいつも後ろを追走し、
控えめですが決してバテなかったといいます。
また育成中に体調不良になることもなかったそうです。
翌１９６３年１１月、デビューしたシンザンは無敗の３連勝と遂げます。
しかし武田氏の評価は決して高くなかったようです。
というのも自厩舎にそれ以上の期待馬が多くいて、
シンザンは常に後回しの扱いを受けていました。
ライバルの弱い勝てるレースを選んでいるから、
連勝しても当たり前という感じだったのかもしれません。
調教でも周囲があきれるほど走らなかったそうです。
翌１９６４年、初戦も勝ち連勝を４に伸ばしました。
（この頃、シンザンには後肢の蹴りが強く、前肢の蹄を傷つけてしまうという
問題があったのですが、試行錯誤の末「シンザン鉄」の考案により不安は解消されました）
５戦目は関東へ遠征しての「スプリングステークス」、ここで有力な関東馬達を
打ち負かして５連勝。さすがに武田氏も
「俺は目が見えていなかった。お前がこんな大物だとは知らなかった」とシンザンに詫びたとか。
そしていよいよクラシック１冠目「皐月賞」
１番人気に推されたシンザンは抜群のスタートからあっさりと好位に付け、
余力を残したまま勝利。６連勝でG１ホースとなりました。
現在では皐月賞の勝ち馬は日本ダービーに直行するのが普通なのですが、
シンザンはダービー前にオープンレースに出走しています。
ここで初めて２着に敗れるのですが、調教で走らないことを知っていた武田氏が、
レースを調教代わりに使ったと言われています。
なので陣営に悲観はありませんでした。
そして迎えたクラシック２冠目「日本ダービー」
当時史上最高の８万人の観衆が見守る中、１番人気のシンザンはこれまた
あっさりと好位から抜け出し、難なく勝利しました。
レース後、息も乱れていなかったといいますから驚きです。
２冠馬誕生に大観衆も大いに盛り上がったようです。
こうなると、３冠への期待が高まるというものです。
英気を養う為、夏場は涼しい北海道で休養・・・というのが普通ですが、
武田氏は京都で夏を越させることにしたのです。（理由はよくわからない）
これにより、シンザンはすっかり夏負けに掛ってしまいました。
馬房に氷を吊るして冷房替わりにしたり、スタッフ達も大変だったようです。
９月、ようやく体調も上向きとなったシンザンですが、
１０月の秋初戦のオープンレースで２着に、
続く「京都杯」でも２着となり、「大丈夫か？」とファンにも不安がよぎりました。
しかし残暑が終わり、涼しくなってくるとシンザンの体調は劇的に良くなったそうです。
そしてついに迎えたクラシック３冠目「菊花賞」
秋の不調から２番人気に甘んじたシンザンですが、
最高のスタートから自分のペースを崩さず、
最後の直線を驚異的な切れ味で突き抜け圧勝！！
ここに史上２頭目、戦後では初の「３冠馬」が誕生したのでした。
翌１９６５年、「天皇賞・秋」「有馬記念」を制し、
「５冠馬」の称号を手にしたシンザン。
この年で引退し、惜しまれつつターフを去りました。
生涯成績は １９戦１５勝２着４回（連対率１００％）
種牡馬としてもミナガワマンナ（菊花賞）、ミホシンザン（皐月賞・菊花賞・天皇賞）を
輩出し、産駒の重賞勝ち数は４９勝と成功を収めました。
その後、２６歳で種牡馬を引退し、谷川牧場で余生をのんびり過ごしていたシンザンですが、
１９９６年７月１３日、死亡しました。
３６歳（満３５歳）という年齢は、軽種馬最長寿記録となっています。
スポンサーリンク
本日、京都競馬場にて第４７回「シンザン記念」が行われます。
このレースの冠名になっている「シンザン」という馬が３冠馬になるまでの、
伝説の軌跡を簡単ですが書いてみようと思います。
シンザンは鹿毛の牡のサラブレッドで、父ヒンドスタン・母ハヤノボリの間に
１９６１年４月２日、松橋牧場で生まれました。
調教師であった武田文吾氏が松橋牧場を訪れた際、その資質を見抜き
武田氏の紹介により牧場を訪れた馬主の橋元幸吉氏によって購入されました。
当時としては高額の３２０万円だっだそうです。
同年秋には萩伏牧場で育成され、翌１９６２年１２月、武田文吾厩舎に入厩しました。
ちなみに牧場時代のシンザンは、集団での運動時にいつも後ろを追走し、
控えめですが決してバテなかったといいます。
また育成中に体調不良になることもなかったそうです。
翌１９６３年１１月、デビューしたシンザンは無敗の３連勝と遂げます。
しかし武田氏の評価は決して高くなかったようです。
というのも自厩舎にそれ以上の期待馬が多くいて、
シンザンは常に後回しの扱いを受けていました。
ライバルの弱い勝てるレースを選んでいるから、
連勝しても当たり前という感じだったのかもしれません。
調教でも周囲があきれるほど走らなかったそうです。
翌１９６４年、初戦も勝ち連勝を４に伸ばしました。
（この頃、シンザンには後肢の蹴りが強く、前肢の蹄を傷つけてしまうという
問題があったのですが、試行錯誤の末「シンザン鉄」の考案により不安は解消されました）
５戦目は関東へ遠征しての「スプリングステークス」、ここで有力な関東馬達を
打ち負かして５連勝。さすがに武田氏も
「俺は目が見えていなかった。お前がこんな大物だとは知らなかった」とシンザンに詫びたとか。
そしていよいよクラシック１冠目「皐月賞」
１番人気に推されたシンザンは抜群のスタートからあっさりと好位に付け、
余力を残したまま勝利。６連勝でG１ホースとなりました。
現在では皐月賞の勝ち馬は日本ダービーに直行するのが普通なのですが、
シンザンはダービー前にオープンレースに出走しています。
ここで初めて２着に敗れるのですが、調教で走らないことを知っていた武田氏が、
レースを調教代わりに使ったと言われています。
なので陣営に悲観はありませんでした。
そして迎えたクラシック２冠目「日本ダービー」
当時史上最高の８万人の観衆が見守る中、１番人気のシンザンはこれまた
あっさりと好位から抜け出し、難なく勝利しました。
レース後、息も乱れていなかったといいますから驚きです。
２冠馬誕生に大観衆も大いに盛り上がったようです。
こうなると、３冠への期待が高まるというものです。
英気を養う為、夏場は涼しい北海道で休養・・・というのが普通ですが、
武田氏は京都で夏を越させることにしたのです。（理由はよくわからない）
これにより、シンザンはすっかり夏負けに掛ってしまいました。
馬房に氷を吊るして冷房替わりにしたり、スタッフ達も大変だったようです。
９月、ようやく体調も上向きとなったシンザンですが、
１０月の秋初戦のオープンレースで２着に、
続く「京都杯」でも２着となり、「大丈夫か？」とファンにも不安がよぎりました。
しかし残暑が終わり、涼しくなってくるとシンザンの体調は劇的に良くなったそうです。
そしてついに迎えたクラシック３冠目「菊花賞」
秋の不調から２番人気に甘んじたシンザンですが、
最高のスタートから自分のペースを崩さず、
最後の直線を驚異的な切れ味で突き抜け圧勝！！
ここに史上２頭目、戦後では初の「３冠馬」が誕生したのでした。
翌１９６５年、「天皇賞・秋」「有馬記念」を制し、
「５冠馬」の称号を手にしたシンザン。
この年で引退し、惜しまれつつターフを去りました。
生涯成績は １９戦１５勝２着４回（連対率１００％）
種牡馬としてもミナガワマンナ（菊花賞）、ミホシンザン（皐月賞・菊花賞・天皇賞）を
輩出し、産駒の重賞勝ち数は４９勝と成功を収めました。
その後、２６歳で種牡馬を引退し、谷川牧場で余生をのんびり過ごしていたシンザンですが、
１９９６年７月１３日、死亡しました。
３６歳（満３５歳）という年齢は、軽種馬最長寿記録となっています。
スポンサーリンク
コメント 0